【自殺を防ぐためにできること(つづき)】
 

死にたいと言われたら


 「死にたい」という言葉に驚かないで、まず、悩みを聞いてあげて 下さい。その人は、「死にたい」のではなくて「死んでしまいたいく らいつらい」ということを、あなたにわかってもらいたいだけなの かもしれません。
 話をよく聞かずに、いきなり「そんなこと言ってはいけない」 などと否定したり、「そんなこと言わないで」と話をそらしたり するのは、よい方法ではありません。それ以上の話がしにくくな るばかりか、全然分かってもらえないんだと、こころを閉ざして しまうかも知れません。
 しかし、悩みの内容があまりにも重く、一人で聞くにはつらすぎ ると思ったときや、あなた自身が不安を感じたときは、助けを呼ぶ ことが大切です。  救命のプロである医師でさえ「けが人を見つけたら、まず大声で 人を呼ぶこと」と訓練を受けています。一人で抱え込む必要はあり ません。ためらわないで助けを呼んで下さい。

 

口癖のように「死にたい」と言われたら


 聞かされている人にとっては、これ以上の苦しみはありません。 あなた一人が抱えるにはつらすぎます。
 でも、「口癖のように『死にたい』といっている人は死なないものだ」 というのは誤解です。「いつものこと」と軽く考えないで、一度は専 門家に相談して下さい。

(次ページへ続く)

(制 作: 社団法人 大阪精神科診療所協会)


目次へ  前ページへ  次ページへ