【自殺を防ぐためにできること(つづき)】
 

体調の不良の訴えがあるとき


 長引く体調不良は、自殺の原因となることも少なくありません。 逆に、自殺のサインとして体調の不良を訴える場合もあります。死 にたいということを口にできず、身体の不調を語ることで、死にた い気持ちを分かってもらおうとしているのかもしれません。
 こころの不調は話しづらくても、からだの不調については話しや すいものです。からだの不調について話し合っているうちに、ここ ろの不調についても話ができるかもしれません。どのような不調が あるのか、よく聞いてあげて下さい。

 

うつ病と思われるとき


 うつ病かも知れないと思ったら、まず精神科を受診して相談して みてください。ご本人は、最初は医師にみてもらうことに抵抗があ るかもしれません。そのようなときは、ご本人の信頼している人な どに説得してもらうことでうまくいくこともあります。
 説得するのがむずかしいと思ったら、精神科診療所やお近くの保 健所等で相談してみて下さい。
 悲しいことですが、“精神科なんかにかかったらもうおしまいだ” と思いこんでいる人は少なくありません。治療が必要なうつ病の8 割の人が、適切な治療を受けていないとも言われています。うつ病 は性格の問題でも怠けでもありません。自殺によって本当に“おし まい”になってしまう前に、少しの勇気を出してみて下さい。

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(制 作: 社団法人 大阪精神科診療所協会)


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