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自殺のサインがあるのに何も話したがらないとき
この場合が、一番難しいかもしれません。
問題が解決困難だという思いが強いときは、誰しも「誰に相談し
てもむだだ」という考えになるものです。このようなときは、それ
となく水を向けても、ただ「大丈夫」「心配ない」という答えしか返っ
て来ないことも少なくありません。
あなたの中にも、自殺の可能性を考えたくない気持ちが働いて、
何の手だても打てないまま時間だけが過ぎてしまうということにも
なりかねません。
このような場合、危険性の判断は簡単ではありません。まず、専
門家に相談してみて下さい。
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アルコールの影にひそむ自殺の危険
お酒の力で嫌なことを忘れたという経験を持つ人は、少なくない
でしょう。しかし、それも度を超すと、むしろ飲酒自体が、新たな
問題を生むことになります。ことに、忘れたい嫌なことがいつまで
たっても解決しないような場合は、危険です。
うつ病のつらい症状をお酒で紛らせているという場合もあります。
逆に、アルコールによってうつ病が引き起こされることもあります。
アルコールへの依存は、“慢性自殺”と呼ばれるくらい、自殺と深い
関係があるのです。
お酒を減らしたいと思ったことがある、お酒について何か言われ
ると腹を立てる、お酒を飲むのに後ろめたさがある、朝から飲んだり、
迎え酒をするなどの傾向が見られたら、注意が必要です。
ご家族だけでも、専門医に一度相談してみて下さい。
(制 作: 社団法人 大阪精神科診療所協会)
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